2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『ローマ人の物語24 賢帝の世紀(上)』塩野七生(新潮文庫) 物語はいよいよ帝政ローマの最盛期といえる紀元二世紀、同時代のあらゆる知識人ですら口を揃えて最良の時代「Saeculum Aureum」とすら呼んだ時代に入る。 まず語られるのは、老帝ネルヴァの指名…

『柴田淳シングルコレクション』柴田淳(Dreamusic) 気に入っている歌手の、数少ないひとり。 どれも良い曲だが、なかでも「月光浴」は何度聴いても飽きないほど、好きな曲だ。 よくよく考えてみるに、どうやら自分は、別れ、をモチーフにした曲が、好みら…

当サークルにて長く実施していたWIZARDRY RPG OEのキャンペーンが完結した。 04年12月に開始して以来、ほぼ連続して毎月定例で行い、全19回で終了。よくも続いたものだ。 参加プレイヤー諸氏には、まず感謝を捧げたい。 反省点も幾つか残った。 まずNPCのデ…

札幌での二日目。 朝一で起きて、市内をぷらぷら歩くことにする。例の時計台も拝む。意外と小さい。 身体もこなれてきたところで、朝飯を喰って今日の行動を考える。 19日には東京でTRPGセッションを行なうので、それまでには帰らなくてはならない。寝台列車…

札幌に無事到着。 軽く朝飯を喰ってから今日の身の振り方を算段する。 まず観光案内所で今日の宿を確保する。それから無料の北海道のマップを一部もらって、旅の方針を定める。 よし今日は小樽に行こう。 さすがに海鮮系の店が軒を連ねている。 そのうちの一…

『鬼』高橋克彦(ハルキ・ホラー文庫) 平安初期〜中期に掛けて、五人の陰陽師とそれぞれが対峙することとなる鬼の話。連作短編を五本収録。 それぞれなかなかに味のある作品ばかりである。特に賀茂忠行が非常に格好良い。 超常の存在である“鬼”よりも、ひと…

寝台特急北斗星号 時間が来たので、駅構内の洋酒屋で甘口の白ワインを一本購入して乗り込む。 文庫本でも読みながらちびちびやって、長い旅路の友にするのである。 これで明日の朝には札幌に着いている寸法である。 飛行機での移動は早すぎて、感慨もへった…

東京国立博物館 特別展「若冲と江戸絵画展」が開かれていたが入場制限が掛かっているほど繁盛しているのでパス。通常展示のみ観覧する。 そして毎回恒例の刀剣展示に急行。 お、珍しいものが展示されている。「水龍剣」である。伝聖武天皇御物。元正倉院所蔵…

東京都美術館「ペルシャ文明展」 史上初の世界帝国を築いたアケメネス朝ペルシャを中心に、シルクロード経由で日本にも影響を及ぼしたササン朝までの各種遺物が展示されている。 目玉は、ペルシャの神獣である有翼ライオンの台座が付いた黄金のリュトン。200…

今日から夏期休暇に入る。 毎年恒例のふらり旅の時期である。数日分の着替えをナップザックに突っ込み、家を出る。 西の方は台風が接近中とのことなので、東北あたりにしようと目星をつける。 まず目指すは、上野駅。みどりの窓口で照会すると、寝台急行“北…

WIZARDRY RPG OE

しばらくネタを温めていたオートマター(自動人形)の導入に向けて、検討を再開する。 だいぶ以前になってしまったが、『BUSIN0』をやっていた頃に原案を考えていた。しかし、当時は実用レベルまで詰めることはできなかった。だが、今回『ペルソナ3』をプレ…

『ゲド戦記』 ジブリの新作。巷では非難囂々のようだが、自分の目で確かめないと気が済まないので観てきた。 ちゃんと傑作じゃん。 主人公アレン王子は、不安からの逃避、解決策が見出せない迷走、困難に当たっての挫折、自己を見つめ直し許容する再生、と劇…

『民族世界地図 最新版』浅井信雄(新潮文庫) アジア、中東、アフリカ、ヨーロッパ、ロシア、オセアニア、アメリカなど主要地域50項に分けて、それぞれの地域で問題化している諸問題を紹介している。奥付を見ると04年5月に発行されているが、状況はさほど変…

『アリアンロッドRPG』菊池たけし/F.E.A.R.(富士見文庫) 今度、ウチのサークルで採用してセッションを行なうことになったので今更のように購入。 このシステム、実はトラウマがある。 今から約二年前、ウチの門戸を叩いた自称“熟練GM”が、このシステムを引…

『PERSONA3 Original Soundtrack』(アニプレックス) 『ペルソナ3』のサントラ。オープニングとエンディングそれぞれの曲があまりにも良かったので購入。 オープニング曲の「Burn My Dread」は、最後の戦闘においてアレンジされた「Burn My Dread -Last Bat…

『ペルソナ3』 一気呵成に終わらせた。 主人公の最終レベルは83。イベント以外のコミュニティで最大ランクまでいけたのは、刑死者、塔、太陽と少なかった。ちなみに、恋愛と正義はともに8ランク止まりで、かつリバースのまま最終戦に突入してしまった。途中…

TRPGを楽しくプレイする上で、セッションに参加するプレイヤー(GM、プレイヤーを含める広義の意)には必要最低限の社会性を持ってもらいたい、と思う。 社会性、つまりは対人関係に関する調和能力と置き換えても良い。 室内で狭い卓に数人のメンバーが額を…

『GUNSLINGER GIRL(7)』相田裕(電撃コミックス) だいぶ回を重ねたようで、背景設定が解き明かされつつある。 ジャン、ジョゼ兄弟の公社に入った理由が、本巻でようやく明かされる。まあ、蓋を開ければ、良くある話ではあるのだが。 ポリティカルな話は、娯…

『ペルソナ3』 なんだかんだで、11月まで進んだ。 珍しく飽きもせずに、睡眠時間を削って、ぐいぐいと進めている。とにかく、面白い。 さすがに「ペルソナ」系だけに、メイン登場人物はそれぞれ心中に傷を負っている。そして、それを克服しつつ、前に向かっ…

『王朝貴族物語 古代エリートの日常生活』山口博(講談社現代新書) 律令国家において、全ての人民は国家の定めた仕事に服していた。今で言うところの公務員といって差し支えないだろう。 本書は、中央官庁である朝廷の閣議に参画できるわずか20人にも満たな…