TRPGを楽しくプレイする上で、セッションに参加するプレイヤー(GM、プレイヤーを含める広義の意)には必要最低限の社会性を持ってもらいたい、と思う。
社会性、つまりは対人関係に関する調和能力と置き換えても良い。
室内で狭い卓に数人のメンバーが額を寄せ合って、数時間にわたって話しながら、遊ぶのがTRPGである。参加するメンバーには、少なからず社会性が求められる。
実際、それに欠けたプレイヤーが参加したセッションに混じるのは、他のメンバーが非常にツライ。
ざっと、どんなことが問題となるか列挙してみる。


1)マナー、エチケットの問題
複数のメンバーが集まって遊ぶので、互いに不快感を感じないように最低限の挨拶などの礼儀や言葉使いについては気をつけるべきだろう。また、清潔な身なりを維持することは重要。特にこの季節は、かなり重要。
細かいことだが、プレイ中の間食については、食べ物の匂いや咀嚼音が他のひとの気になる場合もある。常にクッチャクッチャと口を動かしているのは、行儀が良いとは言えないだろう。節制は必要。

2)姿勢の問題
パーティ内協力としての「ロールプレイ(役割演技)」を優先するか、自PCの演出としての「キャラクタープレイ(なりきり演技)」を優先するか、といったそれぞれのプレイヤーの姿勢が異なると、シナリオ進行に躓くことがある。
いや、むしろ「キャラクタープレイ」に没頭するPCがいると、その分しっかり「ロールプレイ」しているPCに負荷が掛かるケースが多い(分業での情報収集では、それが顕著に表れる)。
これについては、使用しているシステムによって、ある程度状況は変わってはくるが、基本的に「ロールプレイ」が最優先となるのは言うまでもないだろう。でなければ、複数のメンバーでそれぞれPCを分担する意義がない(特定PCだけで、シナリオクリアできるのなら、その他のPCはいらなくなる道理だ)。

3)会話の問題
意思の疎通ができること。コレに尽きる。
言いたいことを、必要なタイミングで主張できる。他人の意見に耳を傾け、理解しようとする努力ができる。対立した意見の落とし所を模索できる。
TRPGにおいて、もっとも必要なのが、この対話能力といっても過言ではない。
セッションは水物で、やってみないとどう転ぶか分からないし、失敗してもやり直しは効かない。1回こっきりなら、上手く転がしたい。そのために、各プレイヤーが意見を出し合い、すり合わせ、納得した上で進行するべきだろう。


ゲームを通じて、コミュニケーションを楽しむのが、本来のTRPGのあるべき姿なのだと思うが、不幸にして適度な社会性を身につけていない愛好者が多いのも事実。困ったものである。
実際に、過去何度となくウチのサークルでも、そういう人たちがそういった問題を起こしてきた。
どれも対人関係を良好にするためには、最低限のことだが、それすら満足に満たせないというのは、大問題である。
しかし、どれも本人の心掛け次第で、いくらでも直すことは可能だろう。要は心構えの問題だ。
自分本位に楽しみたければ、コンシューマゲーム機で遊べば良い。それでも他人と遊びたいのなら、相応の心構えを持って欲しいものだ。