『料理材料の基礎知識』大阪あべの辻調理専門学校編(新潮文庫)
美味いものを喰うのが、好きである。
実際のところ、料理をすることはあまり無いが、喰い物には非常に興味があるので、本書を手に取った。
野菜、穀物類、豆類、魚介類、海藻類、肉・卵類、そしてそれぞれの加工品を、オールカラー記載し、その概略、主な用途、食べ頃について紹介している。
最近では、生産技術や流通網の発達によって、大体どのような食材も時期を問わず食料品店の店先に並び、旬という概念が薄れつつある。
しかし、それでも本来の食べ頃の時期というものは有り、そのタイミング――旬の時期に喰った方が美味いものである。
居酒屋などでの創作料理とやらの流行によって、従来はあまり目にすることの無かった世界各地の食材が、日本の食卓にも上がるようになってきた。そんなことから、名前は聞いたことがあっても、よく分からない食材なども紹介されており、パラパラと眺めているだけでも、けっこう面白いものだ。
美味そうな材料を知ると、またそれを調理した美味い飯が喰いたくなる。さて、今度は何を喰うかな。