ソード・ワールド2.0ルールブックI』北沢慶/グループSNE富士見書房
遅ればせながら、本日入手した。

ざっと一読した感想は、ずいぶん思い切ったリニューアルをしたもんだ、と感じた。
本システムでは、これまで永く積み上げてきたアレクラスト大陸の設定をばっさり捨てて、新しいラクシアという世界を用意している。
種族や技能についても、幾つか大きな変更が加えられている。何より大きいのは、設定面において“マシン”を取り入れたことだろう。
FINAL FANTASY VII」以降のコンシューマ・ゲーム及び、それに影響を受けたTRPGシステムにおいても、最近ではもはやスタンダードともいえる“魔法とマシン”のファンタジー世界に、老舗TRPGタイトルである「ソード・ワールド」も大きく舵を切った、ということだ。
なお、旧版のシステム上でもっとも大きな特徴であったレーティング表は、表現を変えつつも残留している。
ルールブックのレイアウトや構成を見ても、他社製品(主にF.E.A.R.)をずいぶんと意識して、かなり進歩した作りになっているように感じられた。
全般的に“今風”のシステムにリニューアル出来ている、というのが感想だ。


手元にある旧版『ソード・ワールドRPG』の奥付を見ると1989年初版発行となっている。実に約20年ぶりの再開発ということである。
しかし、ずいぶん経ったものだ。道理で歳取るハズだ。
巻末のスタッフリストを見るに、清松みゆき水野良はこの再開発にあたって直接的には関わってはいない模様だ。クリエータも世代交代の時期なのだろうか。


旧版『ソード・ワールドRPG』は、初めてGM担当をした際に使用したシステムで、ずいぶん遊んだものだ。それなりに思い入れもある。
しかし、この「2.0」を使ってセッションを開くことは、たぶん無いだろうなぁ。
それでも、システムの選択肢が多い現在において、後発ともいえるこの「2.0」が、どれだけ拡張進展していくか/普及化できるか、については、ちと興味がある。