GUNSLINGER GIRL(6)』相田裕(電撃コミックス)
前巻から引き続きジャンとジョゼ兄弟の過去が少しずつ現れはじめてきた。
しかし、本巻のメインは義体二期生として補充された新規の義体ペトルーシュカのエピソードである。
ロシアのバレエ学校の生徒エリザヴェータは、将来を嘱望された練習生だった。しかし、運命は無残にも彼女の未来を遮る。両親の出身地ベラルーシチェルノブイリ事故の影響を受けており、彼女の足は骨肉腫に侵されていたのである。
療養のため渡海したイタリアで、治療には足の切断が必要と診断されたエリザヴェータは、投身自殺を図る。
こうして命を捨てたエリザヴェータは、公社に拾われ別の名前――ペトルーシュカという名の義体として新たな生を受けることとなる。
担当官アレッサンドロも人を喰った感じで面白い男である。彼らがどのようなフラテッロになるのか、楽しみである。