BLOOD ALONE』(1)(2)高野真之(電撃コミックス)
「吸血鬼モノの常識を打ち破る」という帯のあおりに目を止めて購入。読んでみると、けっこうツボに入った。
売れない小説家クロエは、吸血鬼の少女ミサキと暮らしている。その理由は明らかにはされていないが、ミサキが吸血鬼になった遠因がそこに秘められているっぽい。ミサキはクロエの血を吸うことなく過ごしているが、果たしてその状態が続くのか。作中で開示されている情報片からは、アンバランスな状態にあることが分かる。
私は、予見される近い将来に待ち受ける悲劇、というシチュエーションに弱い。
現状の微笑ましい日常が丁寧に語られるとなおさら良い。そういった意味で、本作は非常にツボである。
2巻で少し触れられた未だ分からぬクロエの過去など、引きも十分。続刊に期待。